仕事ができる人とそうでない人の差は「気がきく」と「気がきかない」かの差である。一つのことを言われて、その一つだけをやっただけでは仕事ができるとは言わない。相手の言ったことから本当の気持ちを察して、相手の期待したとおりのことを確実にやってみせる人を、仕事のできる人という、と山形琢也さんは語る(『気がきく人 気がきかない人』)。
豊臣秀吉が鷹狩りで遠出をした帰りにある寺に立ち寄り、お茶を所望した。小坊主だった後の石田三成の「気のきかせ方」は、まさに仕事ができる人のやり方である。
三成は、秀吉が鷹狩りで汗をかいているのを見取って、かなり喉が渇いているのでゴクゴクと飲みたいだろうと、最初は飲みやすいぬるめのお茶を沢山出した。次に所望されたときは、少しのみ足りないのだなと察して、熱いお茶を少量出したのである。ただ言われたことに無意識に対応するのではなく、言葉の裏にある相手の本当の気持ちや意思を察して、それにぴったりの対応をする人のことを仕事ができる人という。